「里山共生農業」とは?
害虫や雑草などと呼ばれなければならない生き物たちを含め、田畑に集う生き物たちを排除、忌避するのではなく、あるがままに手を繋ぎ、共に生きていく農業。「田畑は、単に、人間のために野菜を生産する場」という概念から離れ、野菜の都合、生き物たちの都合をできる限り優先しながらの、農業。
具体的には、農薬、化学肥料、堆肥、ホルモン剤、忌避剤の不使用、マルチ、トンネル、ビニールハウスの不使用、F1品種、遺伝子組み換え作物(GM作物)の不使用を前提とし、各野菜の旬に、露地にて栽培。加えて、不耕起や、自家採種を行う。詳細は、私たち農園の、「7ヶ条の条約」をご覧下さいね〜。
農業には色々なスタイルがあり、というわけで、慣行農業、有機農業問わず、現在、様々な名称の農法や、栽培方法があります。
私たち農園では、農薬や、化学肥料、堆肥などを使わないわけですが、そんな農業が、どんな農法や、栽培方法に合致するのかは、今まで、考えたことがありませんでした。
大事なのは、「〇〇農法」や、「〇〇栽培」といった名称ではなく、その野菜の中身であり、その野菜が育つ環境である、という思いからだったわけですが、先日のこと、私たち農園の野菜や食品を販売していただいているお店の方から、ラベルに記載するため、農法名を尋ねられた私。
はたと困ってしまって・・・。
どんな感じで日々野良に出て、田畑と、野菜たちと接しているのかは、事細かに説明できるのですが、ひとつの言葉として表す、となると、これがなかなか。
有機栽培?
いえいえ、うちは、有機JAS法の認証をとってないし、それ以前に、現行の有機JAS法、有機栽培には、私自身、かなりの矛盾、疑問を感じているし。
じゃあ、自然農法?
その方から教えていただいた、自然栽培の定義と照らし合わせると、うちの農業は、これに合致するのかな〜、なんて思います。
が、「自然農法」という言葉から受ける私の感覚、イメージは、文字通り、“自然”の栽培。
田畑に何も手を加えず、もちろん、肥料、堆肥、資材、その他もろもろのものは、一切使わず、あるのは、「種を播いて、収穫する」、という、2つの行為のみ。
そんな感じがするので、うちの栽培が、自然農法という範疇に入るのであっても、そうは受け止められない自分がいて(バカですね〜、ははは)。
というわけで、「2、3日考えさせてください」ということで、時間をいただき、その間、無い知恵しぼって考えていたところ、浮かんだのが、「里山共生農業」という言葉。
妻とも、色々話しあった結果、この農業名に決定!
早速お店に連絡し、里山共生農業ということで、ラベルに記載していただきました。
田畑に集う様々な野良の住民たち、そのなかには、もちろん、人間の都合のみで、害虫なんて呼ばれなければならない昆虫たち、雑草なんて呼ばれなければならない植物たちも含まれるわけですが、そんな彼らを含む住民たち、野菜たち、および、彼らの裏方である、私たち家族、そして、消費者の方々、そんなみんなが、いのちが集いあふれる、里山の田畑を中心に、共に生きる、笑顔という絆で結ばれる農業、「里山共生農業」。
いつまでも、いつまでもこうありたい、ありつづけたい、と思う、願う、私のもとめる農業の姿です。
言葉自体には何の意味もなく、なので、この言葉自体がどうこうということはないのですが、これから、「里山共生農業」という言葉を見かける機会がありましたら、“こんなことを思っているんだ”、なんて少しでも感じてもらえたら、うれしいな〜、と思います。
by とんちゃん
(2012.1.22)

畑の土に“いのち”を託す、ショウリョウバッタのお母さん